公開授業研究会開催に際してのご挨拶(配布冊子巻頭挨拶から)

「生徒の学びが変わる授業づくり公開授業研究会」での意見交換や協議が、本校の生徒たちの自立した学習活動につながり、その力をさらに伸ばすものになること、また、ご参加くださったの皆様方の所属校や事業所での実践や取り組みの進化に、少しでも参考にしていただけるものになることが一番の願いでございます。

時代がどのように変わろうとも、生徒たち、特に女子中高生が、自分自身の能力を信じて自信を持って自分の人生を切り拓いていくためにはどんな力が必要なのかを、これまで学校として、考え続け実践してまいりました。そこで目指した大目標は「生徒たちを自立した学習者に変えること」。この命題は一学校の組織だけでは簡単には達成できない大きな課題であり、本研究は河合塾教育文化研究部の成田秀夫先生・教育研究部の皆様、東京大学の中原淳先生・研究室の皆様、協力企業、研究者、出版社等の皆様、本校の保護者並びに支援団体の皆様のご協力とご支援、ご理解をいただきながら進めているところでございます。教員個人の意識や実践力にはまだまだ相当のばらつきがありますが、「生徒たちが自立した学習者となる」ために、それぞれが工夫して様々な要素を持った授業の開発を進めることができるようになりました。

学校教育の世界では、卓越した指導力を発揮された授業実践者がたくさんいらっしゃいますが、静岡の築地久子先生の中藁科小学校での授業実践記録の中に以下のような一節がございます。「子ども達は、なんの指示もしないのに自然に身体が動き、黒板が必要だと判断した場面では黒板の用意をし、担当教師の板書を傍で助けていた。・・・指示されて行動することに慣れてしまった子ども達が、すべて自分で判断して動くようになる。(落合幸子:明治図書)」20年以上も前の実践であるにもかかわらず、今、私たちが目指す「自立した学習者」そのものの姿がここにあると考えます。

今、進化した学習科学の知見を得ながら、新任教員を含め全教職員が1年半に渡り取り組んできた成果について、ご指摘、ご指導いただくことが、この研究、また本校の教育活動の深化、授業改革につながると確信しております。

「学ばない人からは、人は学ばない」を学校の信念として、学び続ける集団の最初の一歩をご高覧いただければ幸いです。