Otsuma Ranzan Junior and Senior High School

高1中1新入生学習合宿「学び合い」

2018.04.19

校長室から

一週間前、新入生の高1と中1が11日12日1泊2日の学習スタート合宿に入りました。学年が設定してくれて、開会式の挨拶し、教科からの学習への取り組み方への指導のあとに私の持ち時間は1時間。新入生全員に対しての初めての授業でした。 (開会の挨拶) 学校で学ぶこと(集団の中で学ぶこと)の意味を話しました。

今、ネット上には一人で学ぶことのできる優れた動画がたくさんある。学校に通わなくてもいくらでも自分で学ぶことができる。では、なぜ学校で学ぶのか、学校で学ばなければ獲得できないことはなんなのかを改めて考えて欲しい。自分が気づかなかったことや感じなかったことを、集団の中にいる他の人たちと共有することで、さらに知りより深く学ぶことができる。これこそが集団で学ぶ意味があると私は思う。この合宿の中では、それを実感して欲しい。」と話しました。

(1時間の持ち時間) 生徒たちに私の出す「無理難題」について学び合いをしてもらいました。これは、校長になってから新入生にずっと続けている手法(江戸川取手学院で高橋元校長がやっていらした道徳の授業のやり方と同じ方法)。 今日、12日に新聞に掲載される予定の、私の文章の一部を読み上げ、生徒たちにはそれを聞き取って、一言一句書き取り、明日の最後のHRには全員が清書して提出することを指示しました。そして条件は「誰一人取り残さない」こと。 ほぼノーマルスピードで読む私の声を聞き取りながら生徒たちは必死にメモを取ります。でも書き取るには難しいスピード、ため息をつく暇もなく生徒たちは聞き取りメモに集中します。誰一人残さず、全員が明日のHRまでに清書して提出できるための方法はいくつかある。よく考えて目的を達成しなさいと伝えました。

高校生には、さらに、この授業で私が伝えたかったことが2つある、それはなんだと思うかレポートすることも付け加えました。 今朝、担任の一人が「生徒たちが朝、新聞新聞と探していました。」と報告してくれました。学び合うことで自分のできなかったところを補いあうことを期待していましたが、さらに最終確認を新聞でやるとはなんと見事なこと。学年主任が届けてくれた高校生の清書には、書き取りとともに、誠実に取り組み、
○一人では到底できないと思ったけれど、できていないところを部屋の仲間で補い合うことで完成することができた
○自分自身が話の内容にあった開発途上国の女性のことなど全く知らなかった ○「知ること、考えること、行動すること」をしっかりやっていく
など、考え抜かれたレポートが書かれていました。 狙い通り、集団としての自分たちを意識する。一人でできないことも学び合うことでクリアすることができる、ことを生徒たちが実感する時間にでき、新しい学びのスタートが切れたと感じました。さあ明日からは、本番の学び。帰宅する生徒たちの中から、「家に帰ったら、予習をしなくちゃ」という声が聞こえて来ました。さあ、新入生頑張れ!です。