Otsuma Ranzan Junior and Senior High School

コロナ禍における本校の取り組み紹介 vol.2(Ranzan News 2021より)

 

本校では、新型コロナウイルス感染拡大による(3回目の)緊急事態宣言を受け、昨年の春に引き続き、中学・高校ともに全学年でオンライン授業を中心とした学校活動を展開しています。(9月25日までオンライン授業を実施)

ほぼ通常通りの授業を全学年一斉で実施するとともに、さらには、学年集会や各委員会、特別講座等の(授業以外の)学校活動においても、オンラインで実施しています。

コロナ禍により、多くの学校が授業の中止や延期、授業内容の大幅な変更を余儀なくされるなかで、大妻嵐山中学校・高等学校では、生徒一人一人が所有しているiPadやICT環境を活用し、「どのような状況下でも学びを止めない」を実践しています。

 

■大妻嵐山のオンライン授業

普段と変わらず授業を

普段の授業と同様に、生徒が主体的に取り組めるようグループワークを多く取り入れています。授業の最後には口頭やワークシートでの練習問題などを実施して理解度をチェックしています。

また、ロイロノートを使って生徒一人一人と直接やりとりが可能なので、何につまずいているのかがわかります。オンライン授業でも普段の授業と同じように、生徒たちがしっかり学習できるように工夫しています。

英語科 藤井

授業の「質」をそのまま届けたい

学校での授業の「質」をそのまま届けたくて、オンライン上でも実際に実験をやって見せることにこだわりました。実験の様子を画面に映しながら、【予測 → 結果 → なぜそうなったのか?】を全員で共有しました。

発生した気体のにおいなど、オンライン上では確認しきれない部分もありましたが、学校が再開したときに、自分たちで実験して、実感するとともに理解をより深めることに繋がってくれたらと思います。

理科 田渕

オンライン授業ならではの課題で

足や手、頭など体のパーツを使って文字を書く「なまえダンス」に取り組みました。自分の名前のイメージを感じたままにワークシートに記入し、ロイロノートで共有。次の授業では、Zoom内で2~3人のグループを作り、お互いのイメージから新たな動きの発見をしていきました。

直感的に動けるように、画面越しでもすぐに反応できるような課題にすることで、生徒が主体的に動きやすいように工夫しました。

体育科 津坂

主体的に参加できる場に

普段は、顔の表情やペンの進み具合、つぶやき等で⽣徒の理解度がわかるのですが、オンラインでは⽣徒の顔しか⾒えないので、理解度がつかみづらかったのです。

そのため、普段の授業よりも⽣徒が発⾔する機会を増やし、グループワークをしたり、復習シートを作ったりして⽣徒が主体的に授業に参加しているという意識が持てる⼯夫をしました。

国語科 持⽥

お互いを知るきっかけに

どの程度理解しているのかを把握するために、必ず復習できるように課題を出しました。英語はコミュニケーションの授業なので、オンライン授業でも、最初に簡単な質問を投げかけ、多少時間がかかってでも全員に答えてもらうように⼯夫しました。

生徒同士がお互いにやりとりする時間を大切にしました。

英語科 橋本

筆の使い方に集中できる

実技の授業ということで、カメラを通して⽤筆法の説明をしました。カメラの操作など⼀⼈での対応は難しかったので、他の先⽣⽅にも協⼒していただきました。

丁寧に説明することを意識したこともあり、普段よりも細かい指導ができたように思います。筆の動き(⼿元)がクローズアップされて画⾯に映っているので、筆の使い⽅を集中してみることができたようです。

国語科(書道)高附

 

 

■オンライン授業に対する生徒からの声

・Zoomに繋ぎながらロイロノートや電⼦辞書が使えたので不便は感じなかった。
・リアルタイムで先⽣の授業が聞けて感動した。
・オンラインで先⽣に直接質問できるので⾃宅の学習でも不安はなかった。
・オンライン授業に取り組むことで、以前よりも⾃学の習慣がついた。
・クラッシーやロイロノートを通じて、課題が提⽰される授業も良かった。
・Zoomは⾃学するよりも集中⼒が⾼まるので、真剣に取り組むことができた。
・休校期間でもしっかりと授業を受けられたことが嬉しいです。

 

 

■高3生対象オンライン特別講座「GWゼミ」を実施

2020年5月。コロナ禍において、⼤学⼊試を控えている⾼校3年⽣にとっては、休校が続く中で、友⼈や先⽣等との会話や接触する機会が激減している状況は、不安が募るばかりでした。
そんな⽣徒の不安を少しでも解消したい、GW期間を利⽤して何かできることをしたい、という⾼校3年の先⽣や進路指導の先⽣の思いが集まり、急遽特別ゼミが企画され、オンライン講座の開講となりました。
このGWゼミでは、本校教員による校内または⾃宅からオンラインによる特別授業を計15講座実施しました。

 

GWゼミに参加した⽣徒の声の⼀部をご紹介します

・今回の講習を通して、様々な問題の形式を知ることができて良かったです。
・前よりも解ける問題が増えてきた気がして少し嬉しかったです。
・問題演習をたくさんやって、どうなるか分からない⼊試に備えたいと思います。
・この3⽇間で⽂法や熟語の⼤切さがよくわかりました。復習して⾃分のものにできるように頑張ります。
・忘れてしまっていることが多くあったので、GWゼミで復習できてよかったです。
・基礎的な問題でも理解していない部分があったので、しっかりと復習したいです。

 

■昨年度春の活動より(抜粋)


 

 

■ICTツール等の活用(導入)状況 ~他校との比較~
2020年5月現在 本校調べ

◎:大いに活用している 〇:活用している △:一部活用または準備中 ×:未導入

 

■動画紹介

ラジオ体操動画

緊急事態宣⾔における外出⾃粛による⽣徒の運動不⾜を解消するために、体育科がラジオ体操の動画を制作して配信しました。⾃宅にいる⽣徒たちに少しでも楽しんでもらおうと、校⻑先⽣をはじめ、多くの教職員が動画に参加しています。(2020年4月制作)

医療関係卒業生へのメッセージ

本校では、医療・看護系に進んだ卒業⽣が⼤勢います。コロナ禍において、医療の現場で働く卒業⽣に向けて応援メッセージ動画を制作しました。動画の公開直後から卒業⽣たちの間で話題になり、SNS等で拡散されたこともあって、視聴回数は動画をアップして1ヶ⽉⾜らずで1,000回を超え、動画をみた卒業⽣からは多くのメッセージが先⽣たちに届いています。(2020年5月制作)

本校生徒からのメッセージ(スライドショー動画)

学校内外で予定していた様々なイベントが開催できず、本校に訪れることができない受験⽣の皆さんに向けて、「こういう状況でも、何かできることはないか?」と考え、本校のアドミッションスタッフ(生徒)による応援メッセージ動画が完成しました。(2020年5月制作)