T.T.さん(平成25年度卒業)
研究と実践を結びつけられる仕事を目指しています
大妻嵐山を平成25年度に卒業し、現在、慶應義塾大学で研究員として社会学を学んでいます。「望ましい開発とは何か」をテーマにジェンダー学を通して研究をしています。
この研究で面白いと感じるのは、既存の開発について実際に現場に足を運んで見て感じられることと、より良い方法について様々な先行研究を通して考えられることです。それらの作業によって、理論が実践に繋がる瞬間はとても嬉しいです。
反対に難しいのは、現実と向き合うことです。開発の現場には、辛い現実がたくさんあります。その困難に直接向き合うのはとても辛いですし、何が正解なのか分からなくなることがあります。
でも、将来はこの研究を活かして、アカデミックの世界と開発現場を結び付けられる仕事に就きたいと思っています。どちらの立場から自分が関わるか未定ですが、極力現場に近いところで働き、誰もが既存の価値観に縛られることなく生きられる社会づくりに貢献したいと思います。
私が今のような方向を目指すきっかけは、大妻嵐山でイギリスに語学研修に参加したことです。それがきっかけで海外で働きたいと思い始めました。その後、英語国際同好会に所属し英語即興ディベートを始めたことで、様々な社会問題について学ぶことができました。これらの経験をしたことで、大学で学ぶことに限定せずに興味関心を広げられたと思います。当時は、漠然と海外で働きたいと思っていました。今は、大学での学びを通して夢を具体化出来たと思います。きっと、夢に近づけていると思います。
大妻嵐山で自分の可能性は無限だと学びました
もう一つ大きかったことは、大妻嵐山で自分の可能性は無限だということを学んだことです。例えば、運動部に所属しながら英語国際理解同好会にも所属し、仲間たちと夢中で議論を重ね全国大会にも出場しました。同時に、文化祭実行委員や体育祭の応援団長も担いました。たくさんのことを同時並行してやりながら、受験勉強をするのは大変でした。最初の方はうまくいかなかったのですが、最後の最後まで応援し続けてくれた先生方と共に学んできた仲間のおかげで、無事に志望校に受かることが出来ました。
大妻嵐山の先生方は、挑戦を止めることはなく、やれるところまでとことんやるのを応援してくれます。この経験は今の私にとって、自分の境遇に関係なく、挑戦し続けられる自信になっています。
- 1現在、どんな職場でどんな仕事をされていますか。
- 現在、大学教員として自身の研究をしつつ、学生たちの講義や卒業研究の指導をしています。
- 2その仕事のやりがいは何でしょうか。
- 研究者としてのやりがいは、やはり、“まだ誰も知らないことを自分が一番に知ることができる” という点だと思います。さらには、その成果をまとめて、論文として世の中に発信することが出来たときは、とてもやりがいを感じることができます。
- 3その仕事の難しいところはどんなことですか。
- 沢山ありすぎて何からいえばいいかわかりませんが、研究は基本上手くいかないことの方が多いので、それをどう乗り越えていくかというのは本当に難しいです。
- 4その仕事をする上で、大妻嵐山で学んだことがどのように生きていると感じますか。
- 自然豊かな中のびのびと過ごし、教科書を覚えるだけでなく、当たり前なことに疑問を持つことが大事だと学んだと思います。それは現在の仕事のひとつである研究をするうえでとても大事なことだと思っています。
- 5仕事以外の生き方全般に関して、大妻嵐山で学んだことがどのように生きていますか。
- 自分の行動に責任を持つことを学び、社会生活をするうえでその重要性は体感しています。
- 6大学ではどんなことを学び、その学んだことが今の仕事にどのように役立っていますか。
- 大学では物理を学び、研究室では磁気工学を学びました。大学教員という仕事なので大学で学んだことは全て役にたっています。
- 7大妻嵐山で学んだことが、大学での学びにどのように役立ちましたか。
- 大学は学問をするところなので、そのベースにはもちろん学業は欠かせません。また、専門分野を学ぶのと同じぐらい教養が大事だということを社会に出て感じました。大妻嵐山では専門分野を学ぶ上でのベースとなる学業はもちろん、一般教養という部分でも役に立っていると思います。
- 8大妻嵐山に在校中に、熱心に取り組んだことを教えてください
(勉強でも、クラブ活動でも、それ以外でも)。 - 当時、進学クラスで3年間クラスのメンバーがほとんど変わらなかったので、友人との時間を大切にしていたと思います。
- 9大妻嵐山に在校しているときに、将来の夢は何でしたか。
今はその夢に近づきましたか。あるいは違う夢を抱くようになりましたか。 - 当時、将来の夢というのはなかったと記憶しています。ただ、純粋に「物理」のことを学びたい。という気持ちはあったので、そのために大学に行こうと思っていました。大学に行ってからも、その時々で自分の興味あることを選択していたら、今の仕事に辿り着きました。
- 10今後の夢や目標を教えてください。
- 正直、そんな大それた夢は抱いていませんが、一歩ずつ着実に研究を進めていくことだと思っています。