1月16日(水)、本校の嵐翠ホールで百人一首大会を開催しました。
外は晴れですが、ホールに移動する生徒の背中は、丸くなるほど、肌寒い風が吹いています。
嵐翠ホールに入り、既に生徒たちは静かに、精神を集中し開会式が始まるのを待っています。これから始まる百人一首大会に対する緊張感が大人にも伝わってきます。
学校長の挨拶で、『タイムマシンがあったらいつの時代に行きたいですか?』と質問が投げられました。生徒たちは皆、虚をつかれたような表情で無言の時間が流れています。
これから行われる百人一首大会のことで頭の中がいっぱいで、考えもしなかった角度の質問がされたのだから無理もありません。さらに学校長は続けました。
私は2つの時代に行きたい、30年後の世界ともう一つは飛鳥時代に行きたい。30年後、世界はどうなっているでしょう。タケコプターのように人間が簡単に空を飛んでいるかもしれません。楽しみね。
飛鳥時代は、日本を作るためにかっこいい人たちが動いていました。今日の百人一首大会で読み上げる札は、その時代の人たちが作ったものもあります。百人一首にはいろいろなものが詰まっています。その時代に何を思ったのか、ぜひ、感じ取ってください。今まで練習してきたことに自信を持ち、実力を発揮できるように祈っています。
この百人一首大会の目的は、勝つことだけではなくその時代の背景を探求し、どのような状況で作られたのかを想像し、その知識を深め、古典文化や和歌を親しむことです。
決勝戦では、各代表者が1首取るごとに拍手が起こり、クラス全員で応援をしていました。
開会の挨拶の最後に学校長は飛鳥時代に生きた聡明でたくましい額田王と持統天皇の二人の女性のはなしをしました。
そして持統天皇の歌
春すぎて 夏来(き)にけらし 白妙(しろたへ)の 衣(ころも)ほすてふ 天(あま)の香具山(かぐやま)
校長に続いて生徒も一緒に歌を確認しました。
歌の時代の背景をみなさんで探求し担任の先生に、『私はこの一首を読んでこう思った』と紹介してみてください。また、自分の好きな一首を先生に紹介してみてください。