Global Eco-Science School 世界につながる 科学する心、表現する力

Otsuma Ranzan Junior and Senior High School

平成29年度卒業式式辞:3月10日  選択と野心、リーダーシップ

2018.03.10

校長室から

平成29年度卒業式式辞

誰もがためらう道へ勇気を持って踏み出すあなた、周りに流されずに学ぶことをやめなかったあなた、友人の進路先が内定する中で頑張り続け受験に臨んだあなた、そしてそれを支えたあなたたち、一人一人が素晴らしい娘たち。

入試に挑戦し、願いが叶わなかったことに泣き、それでもめげずに次の目標に立ち向かう。あなたのその目の中に見えた静かだけれど真剣な光、たくましさをハラハラしながら見つめました。そして今日のあなたたちがいる。これが学校で働く冥利につきるということ。

このあなたたちの努力の本当の結果は、10年後、20年後のあなたたちの生き方にきっと現れてくる。学び続けて、いつかあなたたちの持てる力を十分に発揮して、社会に貢献する聡明な女性になっていてほしいと思っています。

今日のあなた達への話の第1のテーマは「選択と野心」。

「選択」は、自分自身や自分の置かれた環境を自分の力で変えるられる力。「選択」するには「自分の力で変えられる」という認識や自信を持つ必要があります。自信のない時の選択ほど怖いものはありません。自信にはならなくとも確信を持って選択をしていく力をつけるには学び続けるしかありません。

人生は選択の連続。あなたたちはこれから何度も選択を繰り返しながら自分の力で進んでゆく。だから学んで学んで学び続けて欲しい。そして、その学びは自分自身の良さを認識した上での「野心」に繋がって欲しい。どうぞ遠慮しないで、向上し続ける野心を持って欲しい。

あなたたちに近い年齢の大学生の頃、私は教員となって自分の生物学への興味関心を生徒に伝えることを職業にしました。そして次の私の選択は「生徒にとって存在感のある生物の先生になること。」でした。生物学の最新情報を学ぶために部活の指導が終わった夜、大学に通い、夜中まで実験をして帰るという生活を続けました。その思いは今でも続いています。

「失敗」しても、「うまくいっても」選択した時の野心と覚悟を忘れずやり通すこと、それが、必ずあなたたちの人生を切り開いてゆくエネルギーとなる。たくさんの失敗をした者こそ、失敗の持つ意味と価値を理解し、野心を持って挑戦し続ける力を得ることができると考えています。

 

第2のテーマは「あなたのリーダーシップを育てなさい」

先行き不透明のこの時代、確信できる指針なしに大人になったあなたたちは生きて行かなければならないかもしれません。

「知ること、そして考え行動すること」こんな行動パターンを身につけた、あなたの持つリーダシップが、周りの人が持つリーダーシップと繋がり力となる。

今、社会は権限や役職がなくても、現場の一人ひとりが指揮命令系統によらず、それぞれリーダーシップを発揮して行動しないと、最高の成果目標を達成することができない時代になっている。多国籍チームで仕事をすることの多い外資系企業では、この「権限のないリーダーシップ」を重視し、各人が進んでリーダーシップを発揮するという方針に転換する組織が増えている。10人いれば10人が、100人いれば100人が、みんなリーダーであってかまわない。かまわないどころか、真のリーダーシップを備えた人材が多いほど、組織の成果は出やすいと言われ始めています。

何か困難があったときに、単に困ったとして誰かに頼るだけれはなく、自ら解決すべき課題と捉え、周囲に解決策の提案を持ちかけたり、その策を実行するために誰かを巻き込んだりするなど、他者と協力して目標を成し遂げること――それこそが、すべての人々が持つべき世界標準のリーダーシップにほかなりません。そして目指すは私たち大妻嵐山が目指す「誰一人取り残さない社会」互いの良さを認め合い、補い合いながら物事を進める力により一人ではできないことも、やりとげることができる。

中学3年生。高校生活を大妻嵐山送ることを選んだあなたも、違う選択をしたあなたも、中学時代の密度の濃い時間を一緒に過ごした大切な23人の仲間。どこにいても、どこで学んでも、嵐山で共有した時間を忘れず、大切にして欲しい。中学時代の友は一生の友と感じる時がきっとやってくるはず。

日本は7年前の明日3月11日、東日本大震災と原子力発電所の大災害により、深い悲しみと苦しみに直面しました。震災後の困難や苦しみ、大きな喪失感はまだまだ今も続いていますが、被災地に生きる人々がこれからの人生の未来図を描き直す支えになるためにも、皆さんがこの震災や被災地の人々の生き様から多くのことを学び取り、自ら動き、そして伸びやかに、新しい日本を作っていく力の一つとなってくれることを願っています。

“Girls,be ambitious !

Be ambitious not for money

or selfish  , not for that evanescent thing

Be ambitious for the attainment of all

that a woman ought to be .”

最後に、すばらしい先輩でもいらっしゃる学祖大妻コタカ先生の教えの元に成長した娘達が、自分自身の力を信じ、自立し、その素直さと粘り強さと細やかさで、長い生涯、幸運に恵まれ、悔いのない人生を送ることを祈りつつ、私の式辞といたします。

平成30年3月10日 大妻嵐山中学校高等学校長