DAY1(2025.3.23)
朝早くに成田空港に集合し、いざ出発です。
多くの保護者の方々に見送られながら1週間弱カンボジアに行き、色々なことを実際に見たり現地の方からお話を聞いたりしながら多くの学びを得ることが出来ればと思います。
シェムリアップのホテルが近づくにつれ、楽しそうな会話が聞こえてくる他に、バスの窓から見えた景色から「空港周辺には畑以外何もなさそう」「どこに行っても全体的に暗い」などの感想が聞こえてきます。
現地に訪れることでしか得られない学びがあり、そこに「何故?」と問いかけることでより深い学びに繋がっていきそうな気がして、これからが楽しみです。
DAY2(2025.3.24)
今日はアンコールワット遺跡群の見学です。
アンコールワットには是非見てもらいたい場所が多くあり、西参道もその1つです。
生徒たちの様子を伺うと他の観光客と同様に、雄大に聳え立つアンコールワットの姿を写真に収めようと必死です。
西参道を半分ほど渡ったところで生徒たちを集め、足元にも注目して気づいたことを確認します。事前指導でも学習した内容を再確認し、様々な方々の参道に対する思いを感じます。
午後には遺跡修復現場に訪れ、アンコール遺跡救済チームの方よりお話を伺い、修復作業の体験です。地元の方からそのやり方を教わり、黙々と作業に取り掛かります。
修復作業がいかに大変なものなのか実感でき、何故この作業が必要なのかを考え、ここでも様々な方の修復に対する思いを感じることができました。
DAY3(2025.3.25)
本日はベンメリアに行きました。この遺跡は静寂に包まれた森の中にひっそりと立ち、その雰囲気から時間の流れを感じさせない神秘的な場所です。
昨日訪れた遺跡とは違い、修復作業は手付かずの状態であるためいつかは修復しなければならない課題を私たちに突きつけます。
アキラ地雷博物館ではアキラ氏による地雷撤去の方法を教えていただきました。プロテクターとヘルメットを装着し、重い地雷探知機を片手で左右にゆっくり振りながら一歩、また一歩と前に進みます。
今でもタイ国境付近では多くの地雷が存在し、つい最近でも農作業中に地雷で亡くられた方がいます。ウクライナも含め、そのような人がいない世界にするため私たちにも何か出来ることがあるはずです。
キリングフィールドでは過去にあった悲惨な出来事を学び、なぜ家族想いの優しいポル・ポトが間違った判断を下したのかを考え、私たちも過ちを犯さないために普段から気をつけるべきことは何かを考えさせられます。
DAY4(2025.3.26)
終日ジェンテ小学校に訪問しました。
小学生と交流を図るために、期末試験直後から多くの時間を小道具作り等に費やしてきました。その準備の甲斐もあってか小学生たちもとても喜んでくれて、言葉は通じなくとも「笑顔」というコミニュケーションツールを最大限に発揮できたように思います。
生徒たちの体力も厳しくなっているところに、小学生から元気なパワーを貰いました。また、ここでは生徒たちのお小遣いを少しだけ頂戴し、集まったお金を寄附金として子供たちのために使ってほしいと校長先生と約束してきました。
DAY5(2025.3.27)
午前中はKumae(クマエ)に訪問です。
なぜ郊外のアンルンピー村にこの工房を作ったのか、どういう想いで工房を運営しているのかなど最初にお話を伺い、フィールドワークを行いました。バナナペーパーの作業工程を見学するだけでなく、工房周辺には様々なテーマのクイズなどがあり、沢山の何故が生まれ良い勉強になりました。ゴミ山も見学しそこからは子供の元気な声が聞こえ、楽しそうであるもののどこか複雑な気持ちになりました。
午後は小児病院に訪問しました。
この病院には地方から通ってくる人が多くいます。地方になればもっと様々な課題があります。貧困もそうですが識字率が低いため、母国語であるクメール語の読み書きができません。間違えずに診察室に行けるように病室のドアや看板を色分けするなどの工夫がされています。
また、薬をもらうまでに時間がかかるようであれば、無償で食事や寝泊まりできる場所も用意されていますが、想像されるようなものとは全く違い過ぎて言葉が出てきません。カンボジアの子供達のためにもこの病院が無くならないよう願うのと同時に、研修生の保護者の方から寄附をいただき渡してきました。
夕方から日本語学校に訪問しました。一昨日に引き続き、今日で2回目の訪問です。
まずは、学校にある図書館の整理整頓をし、背表紙が破れているなどの多くの痛んだ本の修理をしました。この学校には子供から大人までの学生が多く通っています。いつか日本で働くことを夢見て一生懸命に日本語を勉強しています。その学生の勉強のサポートをしようと本校の生徒が日本語を教えようとするのですが、助詞の違いを上手に説明することができず四苦八苦です。
逆にカンボジア人から色々なことを教わることが多く、平和ボケしている日本人はもっと頑張らないといけないことに気付かされます。
DAY6(2025.3.28)
最終日は上智大学アジア人材養成研究センターへ訪問しました。
2023年11月にアンコールワット西参道が開通するまでの長い道のりを伺いました。上智大学が現地のカンボジア人を大切に思うからこそ乗り越えてきた無数の課題があります。
そしてまたカンボジア人に修復の技術などを教え、カンボジア人の手で修復したことで持続可能なものになっていることがよく分かり、国際協力の素晴らしさを感じます。
この研修を振り返り、私達はカンボジアへ国際協力開発や支援に行ったものの、果たしてどこまで出来たのか分かりません。しかしながら日本に帰国した今、これからもカンボジアという国に対して応援できることは沢山あり、一人一人がとにかく行動に移すことが大切です。
今回参加した17名の本校研修生がカンボジアの魅力を発信し、ボランティアでなくても旅行者を増やすことがカンボジアの発展へと繋がると思います。いつまでもこの研修で得られた多くの学びを忘れずにいて欲しいと願います。
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