Otsuma Ranzan Junior and Senior High School

教育実習研究授業

2018.06.15

校長室から

教育実習が始まって最終週の3週間目が終わろうとしています。先週末からこの実習生の授業を参観しています。機械的に指導案をこなすだけのレベルから、徹底した教材研究で生徒の学習意欲を引き出そうとしてる授業まで実習生の授業にかける熱意は様々です。

教育実習を引き受ける学校は、実習生にどんなことを経験させ、理解させ、どんな行動をとらせ、どのように授業に臨ませ、生徒とのコミュニケーションを取らせるのかを真剣に考え、次世代の教育を背負う教員予備軍を育てる責任があります。実習を引き受ける前の「教職への意欲を書いてもらう小論文」、実習直前の研修、実習に入った後での、担任や教科指導者の指導を通じて、教職の責任の重さを感じ、教職への意欲を高めてほしいと思っています。

今日、1時間目に実習生の生物の授業を観察しました。かなりのボリュームの知識の伝達が必要な、「DNAが遺伝子であるとが証明された研究を追いかける。グリフィスの実験、エイブリ‐の実験、ハーシー・チェイスの実験」という分野を、教員の講義を聞くだけでなく自ら学び合う、「知識構成型ジクソー法」での授業展開でした。知識の抽入授業だけではこの部分を全生徒の定着させることはむつかしいと考えた彼女は指導教員と相談しながら、この課題をクリアするための方法として、この方法で授業することを考えたようです。知識構成型ジクソー法はエキスパートチームがエキスパートとして、次のグループでジクソー活動に取り組み、クロストーク、振り返りを行う一連の活動の中で、自ら学び自ら考え、まなび合うことを目指すものであり、実習生がこの方法の意味を理解し、授業展開し、目的を達成できるか見守りました。

丁寧な前時の振り返りの後、本時の目標の提示、エキスパート活動に入るための情報資料の提供によって、生徒たちは知識を獲得し、ジクソー活動では、自ら得た知識を他のメンバーに伝え、理解の不充分なところに気が付き互いに議論し合いながら最終確認まで到達していました。その過程では、タブレットを使ってさらに情報を収集したり、指導者に質問しする活動が活発に行われていました。

ベテラン教員でも、授業準備に時間がかかるジグソー法に実習生が挑戦し(準備には相当な時間がかかったはず)やり抜いたこと、素晴らしいと思います。